サッカー留学について スペインのサッカー

スペインサッカー留学でぶつかる壁 -プレー編-

スペイン・バスクにサッカー留学に来る選手を見ていると様々な壁にぶち当たっている姿を見受けます。そりゃそうです、日本とは文化も言葉も、何もかも違うところでプレーするのですから当たらない方がおかしいです。

とはいうものの、それらの壁に当たる前に日本にいる時からできることもあるでしょうし、そういう壁があるんだと理解するだけでも進歩のスピードは上がると思います。

今回はプレー編ということで、こちらでプレーするときにどのような壁が待ち受けているのか、紹介していきたいとおもいます。

前回記事のコミュニケーション編はこちら

https://spain-guide.site/2022/02/02/spain-soccer-ryugaku-kabe1/

体をぶつけることの大切さ

「スペイン代表のサッカーはパスを繋ぐポゼッションスタイルだし、体の小さい選手も活躍しているからそういうサッカーをやりたいんだ」という理想を描いて留学にくる選手も少なくありません。

しかしスペインサッカーのリアルというものはそんなポゼッションスタイルばかりではなく、むしろそのスタイルでプレーしているチームの方が少ないとも言えます。

ではどんなサッカーが主流なのかというと、特にバスク地方ではロングキックを多用しながら激しくぶつかり合うというプレーが中心になります。

そんな環境に放り込まれた1年目の日本人選手が必ずといっていいほどぶつかる壁が「体を相手にぶつけることができない」ということです。

どういうことかというと、例えばルーズボールやボールを受けるときに日本人選手の多くは先にボールを探して受けようとします。日本ではそれ自体が悪いことではないのですが、こちらに来るとどうなるかというと、潰されます。なぜならば体をぶつけてブロックしていないからです。まずは相手を抑える、そしてその後ボールを探してコントロールする。この順序でいかなければこちらでは通用しません。ちなみにこれはバスクだけに限らず世界のサッカーのスタンダードです。

そしてもう一つ、競り合いで体をぶつけることは必須です。ロングボールなどで競れない、体をぶつけることができないというのは致命的なのです。これは習慣化していないとなかなかすぐにはできるようになりません。なので留学を考えている選手の方は日本にいる時から体をぶつける(ファウルではなく)、ブロックするということを意識してみてください。

よく言われる「日本人は守備ができない」とは?

「日本人は技術はあるけど、守備になると全然理解していないな」というのはよく聞く言葉です。これは留学する選手だけに限らずリーガエスパニョーラでプレーする選手にも当てはまることです。乾貴士選手もスペインに来た当初はよく守備に関することを言われていたそうです。今では守備が上手い選手と言われていますがそれほど経験を積んで理解していったということですね。

では守備ができないというのはどういうことなのかというと、先ほどの体をぶつけられないということもそのうちの1つでありますが、守備のコンセプトを理解していないということです。いつプレスに行くのか、中間ポジションとは、背中でパスコースを切る、斜めに絞るなどなどサッカーの守備において知っておかなければいけないことができていないことから起こります。もちろんそれがどのカテゴリーでやっているかによっても求められるレベルは違ってきますが。

もう少しだけ掘り下げましょう。

ウイングの選手が相手のサイドバックにプレスに行く時、ケアしなければいけないのはどこですか?またその事前段階でどこにポジショニングしますか?もちろんチームの戦術にもよりますが。

答えがすぐに出てこない場合は守備についてもっと勉強する必要があるでしょう。

プレスの先で奪うのか、中か外に誘導するのか、その判断をするために見なければいけないのが背中の状況です。サイドバックがスライドしていなければ外のコースを切る必要がありますし、十分にスライドしているのであれば中から外へと誘導できます。この背中を見て判断するというのは簡単なようで非常に難しいんですね。

ではそんなのどうやって身につけたらいいの?と思うでしょうが、こちらにきて身につけてください。日本でできることがあるとすれば海外のサッカーで攻撃に注目するのではなく、守備に注目してみるといいでしょう。どのようなポジショニングをしているのか、いつ何をみているのかなどチェックしてみてください。そこに成長のヒントがあります。

もう1つ守備に関して、相手へ詰める距離の話です。日本人がこちらでプレーするときに相手に詰められていないと言われます。なぜならば2m手前くらいでブレーキをかけているからです。こちらは1mもしくはゼロ距離まで詰めてしまいます。その分一発で交わされちゃうシーンもあるのですが、うまくなるとその交わされるところでボールを奪っています。この距離に関しては日本でも意識すればに身つきます。

クロスを上げる?上げない?

日本の多くのチームは相手を崩し切ってフィニッシュをするというチームが多い印象があります。もちろん日本のトップ・オブ・トップの話ではありませんが。

そのためあまりクロスからの攻撃というのが見受けられません。日本に帰ったときに高校年代のサッカーを見ることが多いのですが、どのチームもなかなかクロスを上げない。上げたとしてもその精度というのは高くはありません。そりゃそうです、そういうサッカーをしていないのですから仕方ありません。

こちらではどうかというと、クロスを上げるというのはかなり求められます。例えばサイドの裏にボールが出たとします。ウイングの選手であればそこから切り込んでシュートを打つタイプの選手とクロスを上げるのが得意な選手がいますが、クロスを上げられるというのはこちらでは大前提です。その上での切り返してのシュートがあるといった感じです。

こちらに留学に来る選手を見ていても、クロスを上げられるタイミングで上げられません。そしてその精度も高くはないんですね。

しかし、これを日本で身につけてこいと言われてもなかなか難しい問題です。なぜなら日本でそんなにクロスを上げていたらチームの戦術と合わないケースが多いからです。

どうしても実践でしか上げるタイミングなどは学べないところはありますが、ウイングの選手であればクロスは意識的に取り組んでおくことをお勧めします。

多くの日本人が持つ武器、それをどう活かすか

プレーにおける壁の話ばかりしていますが、もちろん日本人選手の持つ武器というものはあります。それは「技術の高さ」です。ボールを蹴る、止める、扱う。この技術に関しては100%といっていいくらいこちらで通用します。もちろんこちらにも飛び抜けている選手はいますが、こちらに留学にチャレンジするレベルの選手であれば問題ないでしょう。

そしてドリブルの技術の高さも日本人選手は抜けている場合が多いです。しかし、ここで問題が発生しやすい場面でもあります。

いつ、どこで、なんの種類のドリブルをするべきかということの理解の壁にぶつかるのです。

それをわかっていなければ現地の監督から「なんでそんなところで相手を抜きにいってるんだ!」と言われかねません。

技術の詳しいことは紹介しませんが、細かいところをするすると相手をかわしていくプレー、一度は通用しますが、2度目は通用しません。そればかりやっていると味方からも「こいつパス出さねーじゃねーか」と思われ「サッカー理解低いな」と思われます。くれぐれも足元の得意な選手は仕掛けることだけに注力しないようにしてください。ボールを持つことで相手が集まる、そして味方がフリーになるということを理解してプレーできているかというものこちらでは問われています。例えばメッシなんかはそれは熟知しているのであれだけ活躍しているのです。

今回はサッカー留学でぶつかる壁のプレー編を紹介しました。日本でできることとそうでないこともありますが、少しでも現地でスタートから活躍できるように参考になればと思います。

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