スペインのサッカー バスクのサッカー全般 リーガエスパニョーラ

スペイン・バスクに戻ってきたサッカーの日常

パンデミックでサッカーが無観客開催の状態から、徐々に有観客へシフトしているというのは世界共通のことだと思います。その代表的なものが6月に行われたユーロ2020ですね。この決勝戦では観客を100%動員したことでも話題になったのでまだ記憶に新しいかと思います。

さて、ヨーロッパのサッカーは8月中旬からプロのリーグがスタートし、アマチュアの各年代においても9月からスタートしています。いまだにコロナ禍ではあるものの、現地のサッカーはどのように展開されているのか今回は紹介していきたいと思います。

リーガエスパニョーラが日常に戻ってきた

スペインといえばやはりリーガエスパニョーラ。バルセロナやレアル・マドリードを代表とする世界有数のクラブチームが存在し、街の人々もそれぞれの地域のチームをこよなく愛し、サッカーが好きというよりもクラブが好きなんだというような文化が根付いています。メッシがバルサを去ったということでも話題になりましたね。

週末になればバルは人で溢れ、自分のチームを応援する。そしてソシオ(クラブ会員)になって年間シートを買い、ホームの試合ではスタジアムへと足を運ぶ。それがこの国の日常の風景です。

そんな日常がコロナによって奪われてからはや1年半。その間ずっと無観客で試合が行われ、サッカーの試合はやっているものの、そこには観に来る人がいない、こちらでは「観客、ファンがスタンドにいない中でプレーするのはサッカーではない」と言われているほどサッカーが日常から消えていたといえます。

そんなサッカーがとうとう、日常に戻ってくる。それが有観客開催で、リーガエスパニョーラは10月から観客を100%動員することを決定しました

それまではどうだったかというと、動員30%くらいで、ソシオ会員が抽選で選ばれてはいるということしかできませんでした。それが100%になったのですから現地の人々はここぞとばかりにスタジアムに向かいます。

久しぶりのリーガエスパニョーラ観戦

私の住んでいるバスク州ビルバオのチームといえば、アスレチック・ビルバオで、熱狂的なインチャ(ファンを超える存在たち)が多くいることでも知られています。

そんなビルバオの試合を観客動員数100%になってから初めてのホームでの試合を運よく観に行けることになりました。

私自身久しぶりのリーガ観戦。こちらにきたからにはリーガを見るというのは使命というか、観て学ぶことが多いのでこちらに住む1つの目的でもあります。

いざ試合当日、私自身興奮してその日心ははずみっぱなしでした。リーガの試合を生で観るにはまだまだかかるのかと思っていましたし、1年半ぶりですが、それ以上に長く感じてもいましたから余計です。

ワクワクが止まらない状態でいざスタジアムに入ると、そこに広がる光景に感動しました。

スタジアムにいる人々の幸せそうな表情。声を張り上げ罵声を浴びせたり、応援しているその雰囲気を味わったときに素直にこう感じました。「サッカーが、いや、アスレチック・ビルバオが街に戻ってきたんだな」と。

試合自体もアスレチック・ビルバオが勝利し、満足いくものだったのですが、サッカーが街の人々の日常に戻るというのはこれほど大切なことだったんだなと、サッカーの力の偉大さを認識させられました。

もちろん観戦にはマスク着用ですが、現地ではマスクを取っている観客は多く、アルコール消毒も義務化されていませんでした。またワクチン接種証明や、PCR検査の必要もないので、そういう意味では観戦にはリスクが伴うかもしれません。

もしそのリスクを軽減したいのであれば観戦することをお勧めはしませんが、それでも観たいというのであれば、自身が対策を万全に整えた上で観戦することをお勧めします。

競技年代のリーグのスタートと有観客開催

プロのリーグが有観客だというだけでは当然ですが、日常にサッカーが戻ってきたとは言い難いですよね?

アマチュアリーグや、高校生、中学生年代のサッカーが戻ってこないことにはそういえません。

昨年度はコロナ禍の開催で、実際にリーグ戦として開催できたのは高校年代のトップリーグのみ、その他の年代やカテゴリーにおいてはカップ戦を行なっただけで、なんとも消化不良な一年でした。

今年はどうなるのか、また昨年みたいに途中で中断するなど起こるのか、そもそもリーグを予定通りにやるのかなど色々な憶測が飛び交っていました。

結果、通常開催が決定され、現在もリーグが続けられています。

さらに、これらの年代では有観客開催がリーグのスタートからされています。もちろん地域によって若干異なるのですが、バスク州ビルバオでは有観客です。

私は現在高校年代の指導をしていますが、開幕戦はほぼ満員。観客席からいろんな声が飛び交う中試合をしたのですが、「あ、これがリーグだ、これがこちらのサッカー現場だ」とひしひしと感じました。

コロナ対策はどうなっているの?ともちろん気になるところかと思いますが、さすがはスペインと思うところが盛り沢山です。

まず、昨シーズンはグラウンドに入る時には必ず体温の計測とアルコール消毒が義務化されていました。しかし、今シーズンはそれがどこに行ったの?と言わんばかりに全くされていません。これは驚きです。こんなにもすぐいらないとなってしまうものなのかと笑

もう一つ大きな変化が。それはロッカールームの使用。昨年度はロッカールームを使うと密になってしまうので禁止されていましたが、今シーズンはOK。そしてシャワーもしてOKといういきなりコロナ以前の状態に戻されました。

そんなにいきなり戻して大丈夫なのか?とも思いましたがどうやら大丈夫なようです。なぜならば子どもたちもワクチン接種がほぼ完了しており、そのためリスクは低く、通常に戻していこうというこのとのようです。

本当にこちらにきてつくづく感じます。日本の倍以上のスピードで物事が決断され、実行されていくと。それが必ずしも正しいというわけではないですが。

ちびっ子育成年代のリーグ開始

そして最後に、ようやく戻ってきたかというものがあります。それが小学生年代のちびっ子たちのサッカーです。昨年度は練習自体3、4ヶ月くらいしかすることができず、さらに対外試合どころか、練習も6人1グループでしかできないというかなり厳しいプロトコールが敷かれていました。

一番サッカーを楽しみたい、そんな年齢の子どもたちが一番サッカーから遠ざけられていたのですね。もちろんコロナ禍で仕方のない部分ではあったのですが。

さて、今シーズンはというと、練習は通常通り行うことができています。そして試合に関しても練習試合ができるようになっています。今年は私はU8の選手を教えているのですが、昨年が多くの選手がサッカーをチームとして初めて始める年でした。しかしコロナ禍で試合ができなかったため、実質今年が初めての試合デビューの年です。

リーグ戦はどうかというと、11月に入ってようやくスタートしました。通常よりも規模は縮小してやるようではありますが、こちらではサッカーの試合=リーグ戦なので、彼らからすると待ちに待ったというところです。

実際、彼らの試合をする姿を見ていると真剣にボールを追いかける姿からこのように感じます。「ようやく、サッカーが戻ってきたんだな」と。

もちろんこれからもしまたコロナが猛威を振るうことがあれば、中止という選択肢にもなるのかもしれません。

けれども今現在は、サッカーが日常に戻ってきたことで子どもたちも、大人たちも、そして街自体が活気付いている、そのように感じます。

こちらに旅行や留学に今の時期に来るということももちろん可能ですし、そんな時はこの日常に戻ったサッカーを是非とも見てみてほしいと思います。

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