サッカー留学について スペインのサッカー スペインのリーグ文化 スペインの育成年代

スペインの育成年代リーグ構造紹介ジュニアユース編

中学生年代は親の仕事の関係で移住など特別な事情がない限り、海外のチームに移籍することはできません。

なので中学生年代でサッカー留学をする際は数週間から3ヶ月などの短期で、試合には出れず練習だけ参加するという形になります。

そうすると、リーグ戦(公式戦)には参加できないのだから現地のリーグの構造など知らなくてもいいではないかと思うかもしれませんが、そうではありません、すごく大切です。

なぜなら、自分が練習参加するチームのリーグがどのようになっていて、そしてどこに所属しているチームかを知ることで、自分自身の立ち位置を測るバロメーターになるからです。

また留学中に同年代の試合を観る際にも、リーグ構造を知っておけば試合を選んで観ることができます。

それらの際に役立てるために、今回はジュニアユース年代のリーグ構造について紹介していきます。

ユース編はこちら→https://spain-guide.site/2020/03/16/soccerryuugaku-yu-su/

競技サッカーの始まりの年代

日本の中学生年代にあたるカテゴリーをこちらではカデーテと言い、厳密にいうと年齢的には中学2年生~高校1年生の早生れまでです。

選手たちはカデーテというカテゴリーで2年間戦い、その後フベニールという高校年代のカテゴリーに進みます。フベニールについては別記事参照。

日本では大学生になっても育成などと言われることがありますが、スペイン・バスクではカデーテからは競技サッカー、つまり結果を出すためのサッカーに変わっていきます。

それまでの年代では出場時間を均等にしたりということがなされますが、この年代からは格差が出てきて、さらにコーチも教えるというよりも勝つ方法を与えていくという方向に変わります。

競技サッカーになると観客席の雰囲気も変わります。平然とプレーに対するヤジが飛んできたり、アウェーに行くとそれはさらにひどくなりプレーに集中できない選手も出て来ます。日本ではまずあり得ない光景です。

そういった中で選手が環境に慣れながら育って、競技としてのサッカーを身につけていく、それがこのカデーテの年代です。

なので、サッカー留学に来る中学生の方は、サッカーを教えてもらえると思って来てはいけません

競技サッカーをやりにいくという考えで来ないと受け身になってしまい、結果として何も学べずに帰ることになってしまいます。

カデーテ(Cadete)のリーグ構造

カデーテの年代では全国リーグも全国大会もありません。州リーグで完結します。なので構造的には州リーグを頂点として、県リーグへと分かれていくという形です。

①リーガ・バスカ

バスク州全土のリーグで、カデーテ年代のトップリーグに位置します。このリーグには全18チームが所属し、ビスカヤ県、ギプスコア県、アラバ県の強豪チームがひしめき合っています。

また、アスレチック・ビルバオ、レアル・ソシエダ、エイバル、アラベスといったリーガ一部所属チームもここに在籍しています。

優勝争いをしているのは大体アスレチックビルバオかソシエダというのが毎年の流れです。この2チームに関しては選手層の厚さ、質でずば抜けています。

またその次にアラベスが追随して来ますが、ビルバオ、ソシエダ、アラベスの3チームはスペイン代表の選手を抱えていることからそのレベルの違いが見ても取れます。

その他にもシャビ・アロンソが育ったクラブでありギブスコア県の名門、アンティグオコ、バスク州で今最も強いと言われている街クラブ、ビルバオにあるダノクというクラブなど、将来プロになる候補生が揃っているリーグです。

ビルバオがあるビスカヤ県からはアスレチック、ダノク、サントゥチュ、レイオア、インダウチュ、デウスト、ロモの8チームと最大数のチームが所属しており、また、それらのチームはグランビルバオ圏内にあるクラブです。

サッカー留学で来る際はその8チームのいずれかに入れたら非常にラッキーではありますが、レベル的にも難しいでしょう。少なくとも日本で全国レベルの実力がないと練習参加させてもらえません。

②ディビシオン・デ・オノール

県1部のリーグで、ここからはビスカヤ県の例を紹介していきます。合計16チームが所属しており、1位がリーガ・バスカに昇格、2位がプレーオフに進み、下位3チームが降格します。

このリーグはリーガ・バスカでも戦っていく力のあるチームがひしめいており、昇格するのは至難の技であると言われています。

また、リーガ・バスカに所属するチームのBチーム、つまりカデーテ1年目の選手達も数チーム所属しています。

ちなみに今シーズン(2019-20)はアスレチック・ビルバオBが首位を独走しており、そのチームにはスペイン代表が4人もいます。

そんなリーグで戦うのですから、県1部といっても日本の県1部リーグとは訳が違います。

サッカー留学で来る選手は、日本で地域リーグで闘える実力があればこのリーグでトレーニングができるでしょう。

③ディビシオン・プレフェレンテ

県2部に当たるリーグで、2つのリーグに分かれており、各16チームで構成されています。

このリーグに所属しているのは中堅クラブのAチームとリーガ・バスカ、ディビシオン・デ・オノールにいるクラブのBチームです。

このリーグでは、よりダイレクトなサッカーが多く見られ、なぜならばレベル的にも後ろからビルドアップするとミスで失点してしまうリスクが出てしまうからです。

それを避けて勝利を目指すとなると、ロングボールを多用する形になってしまうということです。

選手の質は高く、ここから来年度は強豪クラブへと移籍していく選手がよく出てきます。

サッカー留学で来る選手のレベル的には、県1部のレベルがあれば十分に通用するでしょう。留学に来る選手の多くは、このレベルもしくはもう1つ上のカテゴリーでトレーニングを行なっています。

④プリメーラ・ディビシオン

県3部にあたるリーグで、県を3つのブロックに割った3つのリーグに分けられており、各リーグに16チームが在籍しています。

このリーグからはレベル的にはガクッと落ちます。中堅クラブのBチームや下層クラブのAチームが所属しており、試合を見ていてもミスが目立ちます。

個人のレベルとしては、各チーム2、3人はそのレベルで輝く選手を抱えてはいるものの、全体としてはレベルが高いとは言えません。

サッカーもダイレクトなプレーがより多くなり、早くゴール前にボールを運んでいくチームがスタンダードです。

サッカー留学で来る選手は、特に問うことなく参加できるでしょう。

⑤セグンダ・ディビシオン

県4部に当たるリーグで、7つのグループで構成されています。各グループには16チームが所属しています。

ここのリーグには下層クラブのAチーム、Bチーム、また中堅クラブのCチームなどが所属しており、レベルは低いです。

カデーテ1年目の選手が多いこともありますが、パススピード、試合の展開などは見ていて退屈に思えてしまうレベルです。また、クラブによってはサッカーになっていないような惨状も見受けられます。

せっかくスペインまで留学に来るのであれば、このレベルでトレーニングすることは避けた方がいいでしょう。

もちろん自身のレベルにあっていれば問題ありませんが、練習参加を主目的として来るのであれば、お勧めはしません。

まとめ

中学生年代のリーグは上位と下位リーグのレベル差が歴然として見えてきます。そのレベル差は練習の強度にも関係してきます。下位のレベルに行けば練習する意味がないといっても過言ではありません。

中学生年代でのサッカー留学のメインである練習を価値のあるものにするためにも、自分がどのレベルでやりたいのかというものを考えてみる必要があります。

また逆に、そこまでサッカーのレベルがない状態であれば、サッカー留学する目的を練習以外の部分におきながら考えた方がいいでしょう。その選択も含めて参考にしてみてください。

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