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スペインビルバオのコロナウイルスによる影響のリアル その5

6月21日、スペインでは非常事態宣言が解除されました。3月14日に宣言されて以来約100日ぶりに解除され、スペインでは「新たな日常」と呼ばれるステージが開始されました。

ロックダウンから始まり、フェーズ0、1、2、3と長いトンネルからようやく抜け出したというのが実感しているところです。

このコロナにより生活においても経済活動においてもスペインは相当なダメージを受けており、今回はスペインの現状について経済、教育の面について紹介していきます。

コロナに関する過去の記事はこちらをご覧ください

その1:https://spain-guide.site/2020/04/07/covid-19/

その2:https://spain-guide.site/2020/04/22/covid-19-2/

その3:https://spain-guide.site/2020/05/19/covid-19-3/

その4:https://spain-guide.site/2020/06/18/covid-19-4/

非常事態宣言の完全解除

非常事態宣言が解除されたことにより、ほぼ全ての活動が日常通りに行うことができる様になりました。

しかし、日常通りと言ってもそれはコロナ前の様な日常ではありません、「新たな日常」のスタートと言われています。その日常は、以前とは違い公共の施設、交通機関を使用する時にはマスクを着用すること義務付けられています。

それに違反すると罰金が課されるという点は「新たな日常」に入った変化の1つであるとも言えます。

その新たな日常で求められることとしては、コロナといかに生きていくかということであり、まだワクチンも薬も開発されていない現状では、コロナに感染しないようにするということが大切とスペインでも言われています。

そのために、マスクを着用する、ソーシャルディスタンスを保つ、アルコール消毒をするなど、コロナ以前のスペインではあり得なかったことが新たな日常では求められるということです。

しかしながら、それがいつまで続くのか、スペイン人の気質からすると1年後にはマスクをしている人を見ることの方が少なくなっている様な気もします。

メイン産業である観光の現状

観光業界はスペインだけでなく、日本を含め世界各国で大打撃を受けている業界の1つです。スペインの場合、観光業はGDPの8分の1を占めるほどのメイン産業であるため、その打撃は想像以上であると言われています。

年間8000万人以上の観光客が訪れる世界2位の観光大国でありますので、コロナの間だけでも相当な損失を被っており、ホテルなど破産する会社も当然ですが出てきています。

観光客がいないということは外食産業にも大きく影響を与えており、ただでさえ閉鎖しなければいけない状況であったため、再開したとしてもその運転資金などの支援が必要になります。

観光業をいち早く復活させるためにも、非常事態宣言の解除とともに、スペイン国内の移動制限の完全解除、およびEU圏内からの観光客の受け入れを開始しました。

さらに政府は観光業会を復活させるためにも、なんと43億ユーロもの支援策を打ち出しております。

いくら解除したからといってすぐに海外から旅行客を受け入れるというのはリスクのあることだとは思いますが、いつまでも封鎖していると本当に経済的に復活できない段階になってしまうとの判断もあるのであろうと思います。

また、観光は夏のバケーションの時期がなによりの掻き入れ時であり、7月からはEU圏外の安全が確保されている国からも受け入れを開始すると言われています。

ちなみにヨーロッパの他国では今夏はEU圏外からの入国制限を続けるとしている国も多々ありますので、スペインの政策は強気であるとも言えます。

これらの政策によって、以前の様な観光客で溢れる活気のあるスペインがまた戻ってくるのかどうか、世界各国もその動向に注目しています。

失業率の高さ

経済活動はフェーズ3から徐々に再開をしていますが、失業者数が28パーセントに及ぶという相当高い状態です(レイオフ:一時解雇者含む)。

ちなみに日本の失業者数は6パーセント、隠れ失業者数(実質休業状態にある人)を含めても11パーセントと言われていますので、スペインの失業者数の多さがわかるかと思います。

バルセロナの方では日産が工場を閉鎖すると発表したことにより従業員が大規模なデモを起こしたり、またそれがニュースでも大きく取り沙汰されました。それはそうです、数万人の人がいきなり失業するのですから。

しかし、この様に撤退する外資系企業や倒産する企業なども多く、その分雇用が失われると考えると非常事態宣言が解除されたこれからが課題が山積している状態です。

それを解決すべく経済支援策が打ち出されてはいるものの、実質的な雇用の確保につながるかというとそうではなく、暫くは経済低迷が続いていくとも言われています。

街の経済活動

街中の経済活動はどうかというと、レストラン、バルは潰れてしまった店もちらほら出ていますが、それを除いたほぼ全てのお店で再開し、毎日人でごった返しています。今まで制限されていた分、皆行きつけのバルやレストランへと集っている様です。

また、小売店は入場制限を今なお設けながら運営しているところが多く、非常事態宣言が解除されてもしばらくは安全のために自主的に続ける傾向にありそうです。

その様な状況ではあるものの、街中を歩いていると人で溢れており、ショッピングを楽しむ人も多く見受けられ日常が戻ってきていると感じさせられます。

観光の現場でも触れましたが、観光客が増えることで街の経済活動にも大きく影響します。さらに夏のシーズンはフェスティバルも多く、街が人でごった返すことも予想されます。

経済的には素晴らしいことではありますが、新たな感染リスクを生み出しそうでそのバランスが問われることになるでしょう。

学校の再開は?

非常事態宣言が出される少し前から閉鎖されていた学校に関しては、宣言中はオンラインでの授業や、課題が出されそれを行うという形で、登校せずに教育が展開されていました。

とはいうものの、1日6限までビッチリと行うわけではなく、半日だけなど十分な時間が確保されていたわけではありません。

また、スペインでは6月が学年末、9月がスタートのため、その間には学年が上がれるかどうかの課題等も出されていました。

最終的にはこの状況下ということもあり全員が進級できる様にするという方針が政府から出されたため、9月からは全員が進級の上、新学期を迎えることとなります。

進級できるものの、実際に習っておくべき範囲が終わっていないのにどうするのでしょうか?日本では夏休みを削って、また土曜日も登校するという対策をとっていますが、スペインでは追加で行うこともなく、また夏休みも通常通り確保されます。スペインで休みを削るとなればそれこそデモが起きそうなので、当然のことかもしれませんが。

結局はその分は新学期に入って行う様で、オンライン等でやっている分カバーしなければいけない範囲も最小限で留められるようです。

さて、子ども達の学校はその様に対応されていますが、語学学校や運転免許のスクールなどの私設の学校に関しては、フェーズ3に入った段階から再開されました。もちろんソーシャルディスタンスや消毒、マスク等の対策をとった上で実施されています。

なので、留学に来ている人、また新たに来ようと考えている人も学校自体はやっているので安心してください。

まとめ

経済活動を再開することは人々の生活を維持していくためにも必要不可欠なことです。それは皆わかっていることであり、観光業界を含め一刻も早い再開を望んでいるものの、再開によるリスクが高まることも必至です。

非常事態宣言が解除されたからと言って、全てが安心安全なわけではありませんが、スペインでは大きく経済活動の再開に舵を切っていきます。第二波の発生にならない様に抑制しながらも再開していくその舵取りがスペイン政府には問われおり、スペインに住む人々もまずは自身が感染しない様に今まで通りの最低限の予防は必要です。

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