スペインのサッカー バスクのサッカー全般 文化の違い

スペインと日本のサッカー文化の違い

スペインと日本、人種も違えば生活環境も歴史も違う、そうすると当然ではありますが、サッカー文化においても大きな違いがあります。

サッカーに関していえば歴史的にはスペインの方がプロリーグの創設も含めより長い歴史を持っているとともに、サッカーに対する国民の情熱は非常に高い国です。

その文化の違いがサッカーの競技レベルの差を生んでいるのは紛れのない事実です。今回はそんなスペインと日本のサッカー文化の違いについて紹介していきます。

サッカーが日常にある生活

「おい昨日のアドゥリス(アスレチック・ビルバオの選手)のシュート見たか!?シビれたね!!」

「いやーいい試合だった」

月曜日の朝、カフェに行くとこのような会話が聞こえてきます。カフェに置いてある新聞の一面には、先日行われたリーガの試合でのワンシーンがドカンと掲載されています。

子ども達は自分の好きなチーム、特にその地域のプロクラブのシャツを着て登校していく、これがスペインでの日常に溢れている普通の光景です。

日本であれば、そもそもカフェに行くような時間もないかもしれませんが、サッカー好きであっても週末の試合の話をしていることはあまりないかもしれません。

新聞はというとスポーツ紙であったとしても大抵は野球の情報が第一優先で掲載されているケースが多いですね。

つまり、スペインではサッカーというのが多くの人々の生活の一部になっているといことです。サッカーが人々に活力を与えていると言っても過言ではありません。

日常に溢れるサッカー文化についてもう少し詳しく見ていきましょう。

バルの存在の大きさ

スペインにはバルが至るところに存在します。バルの横にバルが、そのまた横にバルがあるという風景が見られます。日本でいうコンビニの近くに他のコンビニがある、それ以上に数があるというイメージです。

そのバルには必ずと言っていいほどテレビがついています。テレビがついているということは想像に難くないですが、サッカーを見る事ができるという事です。

週末、街のみんなが応援しているクラブの試合の時間や、ビックマッチのある時間になるとバルに人が溢れます。

そして歌を歌ったり、得点が入ると皆で叫んでハイタッチをしたり抱きしめあったり、これがサッカー文化かと感じさせられます。

もちろん年齢層は様々。おじいちゃんおばあちゃんから小学生の子まで、みんなが1つの画面の中で繰り広げられる試合に引きつけられているのです。

日本ではまずない光景ですね。(下の写真のようなイメージが週末のバル)

文化の差を感じたエピソードがあり、バルでチャンピオンズリーグの準決勝を見ていたとき、バルに若い中学生くらいの男女のグループが来ていました。女子グループは男子が行くから付いてきたという感じです。

そして試合を見ていると女の子たちが

「あれ、あの選手ジョレンテじゃん!懐かしいね!」

なんていう会話を普通にしています。ジョレンテはアスレチック・ビルバオにいた選手で今は他チームでプレーしています。

女の子がサッカー選手について語っているなんて、日本にいた時は、サッカーをしている女の子以外から聞いたことはほとんどありませんでした。こちらでは老若男女問わず、皆サッカーの話ができてしまいます。これが日常です。

そして驚くべきはその日常で話すサッカーの会話レベルが高いことです。

「サイドをあのタイミングで変えておけばより簡単に相手の裏をつけるのに、あの選手を活かすにはそうするべきだ」というような、専門家ですか?というような会話を誰もがしています。これは日本は叶わないなと、思いました。

小さい子はサッカーをするか、サッカーのカードゲームをするか

サッカー文化の一端は幼稚園、小学生年代の子どもたちの遊びからも見る事ができます。

学校を覗いてみると、休み時間にサッカーを多くの子どもたちがプレーしています。男女関係なくプレーしている様子を見るとサッカー文化の浸透を感じさせられます。

現地の先生に一度質問した事があります。他のスポーツをしたい子はいないの?と。もちろんいるみたいですが、サッカーの力に押されて萎縮してしまうようです。

そのためサッカー以外のゾーンを校庭に作らないといけないとも言っていました。こちらはサッカーがメイン、他のスポーツはサブ的扱いなのです。

もう一つ、子どもたちに絶大な人気を集めているものがあります。

それはサッカーカードです。

日本でもJリーグ発足当時、Jリーグチップス(今でもありますが)に選手の名前が書いているカードがついていて、多くの子どもまた大人も集めるというような事がありました。今ではもう集めてる人を見つけるほうが困難ですが。

こちらでは、そのカードが大人気です。ちなみにリーグ発足から90年以上立っています。カードはお菓子のおまけではなく、5枚セットで販売されており、カードには選手の写真の他に攻撃と守備の能力が書かれています。遊戯王カードのようなトレーディングカードゲームですね。

それを出し合って遊んだり集めるというのがこちらのスタンダードです。なので、子どもたちはこのような遊びを通じても選手の名前を覚えたり、サッカー自体にも興味を持っていくことになります。

週末はサッカーのための時間ではない

スペインのサッカー文化はすごい、浸透していると散々書いてきましたが、週末に関してはまた日本と大きな違いがあります。

日本のサッカーをしている子どもたちの週末をイメージしてみましょう。小学生の子どもの場合、土曜日は一日練習試合、日曜日は大会に参加するというようなリズムが年中続くというような日々が待っています。

それがサッカーを辞めるまで続くというのが日本のサッカー文化です。

なのでサッカーをしている人でこういう人いるのではないでしょうか?Jリーグの試合一度も見に行った事がない、というような。

それもそのはず、そのような時間が物理的にないのですから。サッカーをプレーすることだけに週末を捧げている、それが日本のサッカーです。

一方スペインはというと、自分たちがプレーするサッカーは週末リーグ戦の1試合だけ

それだけです。試合に出ようが出まいが、練習試合なんてものはなく、また日曜試合でも土曜練習しようなんてことはありません。

この点はサッカー留学に来る選手が戸惑うところでもあります、なんせ週末1試合しかしないのですから。けれどもこれがこちらでの習慣です。それを知っていなければいけません。

また、小学生は原則土曜の午前中に試合するというルールがあります。なぜかというとそれより後の時間は家族と過ごすための時間だからです。

つまりスペインでは休日=家族との時間。その中にサッカーを一緒に観戦する、好きなチームを応援するという最高のイベントが待っているのです。

ストリートサッカーは意外としていない

サッカー大国=みんなサッカーが好き=道端でもサッカーをしている、というようなイメージありませんか?私はありました。だからみんなプレーが上手いんだろうなと。

そのような思いを持って留学をしたわけですが、到着した初日、道端を歩いてきょきょろ。「あれ?誰もサッカーしていないな」そして次の日も、その次の日も注意してみていましたが、誰もしていません。たまに、本当のたまに見かけるくらいです。

スペイン全土でかは分かりませんが、ビルバオではストリートサッカーはあまりしません。なぜならば、十分すぎるほどサッカーの人工芝グラウンドが整備されているからです。皆サッカーはそこでやります。あまり自主トレとかそんなのは道端でやりません。

日本はその点では感心します。道を歩いているとリフティングを1人でしているサッカー少年がいたり、ミニゲームをしている子を見かける事があります。遊びというよりは、サッカーが上手くなりたいと思ってトレーニングをしているという印象ですが。

これも1つ文化の違いと言えるのではないでしょうか。

まとめ

スペインと日本。サッカー文化において大きな違いがあることは分かって頂けたかと思います。違いがあるということは、決してネガティブなことではなく、違いがあるから各々の豊かさがあるということです。

違いを埋める事が目的ではなく、違いを理解して独自の色を日本も出していく、それが大切です。

サッカー留学に来た際には、練習日が少なかったり、この文化の違いをネガティブに感じてしまう選手もいます。

しかし、違うからこそ面白いのであり、それを受け入れる事ができるよう、このような違いを事前に知っておいてください。

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