サッカー留学について スペインのサッカー

指導者として留学するなら知っておくべきスペインのサッカー指導者ライセンス

サッカー指導者をしている人であれば、スペインが世界的にもレベルが高く、一度スペインで学んでみたいと思ったことのある人は多いのではないでしょうか?

私自身スペインでサッカーについてより深く勉強したいと思い、今現在ビルバオで活動をしています。

そのようにサッカーの勉強をし、そしてライセンスを取得するためにサッカー指導者留学をしている日本人はスペイン全土で100人以上はいるでしょう。特にバルセロナやマドリードの方に集中しています。

今回はスペインで取得できるサッカー指導者ライセンスについて紹介していきます。

なぜライセンスが必要なのか?

そもそもなぜライセンスが必要なのかということですが、スペインで監督をする上では必ず指導者ライセンスが必要なのです。

日本であればライセンスを持っていなくても公式戦で指揮をとることができますが、スペインではそれができません。

よく例えられる話ですが、

指導者ライセンス=運転免許証

のようなものでサッカー監督としての免許証がなければチームを率いてはいけないよ、ということなのです。もうこの時点で日本との大きな違いがありますね。

なのでスペインで監督をしようと思ったらライセンスを取るというのは必須事項になるわけです。

2種類あるサッカーのライセンス

スペインで取得することができるライセンスは2種類に分けられます。日本であればC級、B級、A級、S級の4段階に分けられており、B,A,S級を取るためには推薦が必要ですね。

さらに受講するにはテストをパスする必要があって、Sを一般人が取るなんてそれはそれはというようなシステムになっていますよね。

つまり

日本では上級ライセンスを持っている=特別なすごい指導者

みたいなイメージがあります。日本の国民性的にも資格という物に対する価値が高いというのもありますが。

一方スペインでは先述した様に運転免許証の様なものですので、

誰でも最上級レベルまで取得することができます。

もちろん試験はありますが。なので多くの人々が最上級レベルを持っているのです。

スペインのサッカーライセンスには2種類あり、スペインサッカー協会によるライセンスとスペイン政府文部省によるライセンスです。

サッカー協会によるライセンスは理解しやすいかと思います。日本と同じ様にサッカー協会が発行しているライセンスです。

一方文部省が発行しているライセンスは、日本では存在しないライセンスです。

よく間違われるので整理しておくと

サッカー協会発行のライセンス=非公認

スペイン文部省発行のライセンス=公認

のライセンスです。要するに文部省発行ライセンスは学位として公認されているライセンスです。

なので、スペイン国内ではサッカー以外のスポーツ、例えばジムのインストラクターになるなど、その後の就職などにも使うことのできるオフィシャルな資格ということになります。なんせ国が発行していますから。

一方サッカー協会発行のライセンスはあくまで私設な団体が発行しているにすぎないため、サッカー以外の現場では使うことのできないライセンスということになります。

しかし、サッカー協会のライセンスはUEFA(ヨーロッパサッカー協会)のライセンスと連動しているため、スペイン国外でも有効なライセンスという特徴があります。

まとめると

サッカー協会ライセンス=非公認だがUEFAライセンスと連動し海外でも有効

スペイン文部省ライセンス=公認だがスペイン国内でのみ有効

ということです。その特徴を知った上でどちらのライセンスを取得するか決める必要があります。

コーチングスクールとは?

どちらのライセンスを取得する際も同様で、ライセンスを取るには学校に通う必要があります。日本であれば、ライセンスを取るために学校に通う必要はなく、数日で取れるというのがスタンダードですよね。

しかし、スペインでは文字通り学校に入らなければいけません。イメージとしてはサッカーコーチの専門学校に入る様な感じです。

レベル1、(日本のC級)を例にすると、週4日間、朝の9時から昼の14:00までの授業を約4ヶ月間行います。日本のC級であれば前期後期で各7日間、+Eラーニングくらいですので、その違いは歴然です。スペインでライセンスを取るというのは、実は簡単なことではないということですね。

当然入学するにはお金がかかります。コースやスペインサッカー協会、スペイン文部省のものによっても異なりますが、1000ユーロもあれば大体のところは受講することができます。

語学のレベルは必須で、学校によってはその証明(DELEという検定試験)を必要とされる場合もあります。

スペインサッカー協会によるライセンス

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スペインサッカー協会によるライセンスは、下記3段階のレベルに分けられています。

レベル1=UEFA B(日本のC級) レベル2=UEFA A(日本のA,B級) レベル3=UEFAプロ(日本のS級)

大体の目安としてはレベル1でユース年代までの指導、レベル2で地域リーグレベルのトップチーム監督まで可能、レベル3で世界中の全カテゴリーの指導が可能です。

日本のS級ライセンスを取っても海外では基本的には互換性がなく使えませんが、UEFAプロを取得すると世界のほぼ全ての国で互換性があるため、プロの監督を行うことができるということです。

そしてスペインで取得するのがなぜ良いかというと、

無制限にレベル3までを発行してくれている

からです。

他国であれば日本同様年間数人しかS級レベルを受講できないなど、様々な条件があります。しかしスペインではチームを指導しないといけないなど条件がありはしますが、ほとんど縛りがないに等しい状態です。

しかし、今年度からルールが改正され、外国人(EU圏外)は労働ビザでの住民権がないとダメというルールにいきなり変わりました。更にレベル3には受講者数の条件がつくとも。(しかしこれに関しては数年間言われ続けていますが、いまだに変わっていません)

つまり、何が問題かというと、我々が留学でライセンスを取得しに行っても、

今年度からはスペインサッカー協会のライセンスは取得できない=UEFAプロは取得できないということです。(労働ビザを持ってたらもちろん可能ですが)

これを知らずに留学に行って取れないとなると、悲劇でしかありませんので要注意ください。

スペイン政府文部省によるライセンス

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スペインサッカー協会のライセンスを取得できない今、頼るのはこちらのライセンスです。

スペイン政府文部省によるライセンスも同様に3段階のレベル分けがされており、同様の資格が与えられますが、唯一違うのは先述したとおり、スペイン国内のみで有効ということです。なので、

ライセンスを取得して日本でプロの監督をするぞ、とか他の国でプロ監督を目指す人はこの資格を取得しても意味がありません

ただ、スペインでプロ監督を目指すという場合に関してのみ使えるということですね。

また、純粋にサッカーの勉強をしたい、そのためにライセンススクールに通って資格を取りたいんだという場合にも意味がありますね。

スペイン政府によるライセンスは各州の文部省のホームページで公立学校を探すか、もしくは文部省が許可を出している私立のスクールがありますので、そちらで取得する形になります。私立のスクールで取るのが一般的で、手続きとしてもその方が簡単にできます。

まとめ

バルセロナやマドリードの方で、企業が斡旋してスペインのライセンスを取得しようと言ってやっていますが、そのほとんどがスペイン政府文部省によるライセンスです。

なのでスペインに来てライセンスを取得している日本人のほとんどは実はUEFAライセンスは持っていません。

このカラクリを知っていないと、スペインのライセンス=どこでも使えると思ってしまいますので、そうでないということ、2種類あり、今年度のルールでは事実上スペイン文部省ライセンスしか取得できないということを覚えておいてください。

ルールはスペインでは毎年の様に変わります。サッカー指導者として留学し、ライセンスを取りたいと考えている際は常に情報には注意してくことをお勧めします。

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